再び新潟へ。日本屈指の魚どころとなれば、寿司の“双璧”はどちらも外せない。
兄弟寿しを訪れたあと、今度は登喜和のランチ寿司枠を予約できた。あの小さな発明家が、また本領を発揮していた。
イカを餅のように叩いたり、炭焼きの蓮根で寿司を握ったり、赤身をしゃぶしゃぶ仕立てにしたり、中トロを当帰漬けにしたり、トマトシャリに香箱蟹を合わせたり、九絵を熟成酢橙で漬けたり、寒鰤をミルフィーユに仕立てたり……本当に、あらゆるものが握り寿司になり得る。
海藻とあさりの汁物 はと麦
寒鰆の背 佐渡 ⭐️
イカ ⭐️⭐️
佐渡南蛮海老 ⭐️⭐️
佐渡めだい ⭐️
寒鰤のミルフィーユ 粟島 ⭐️
蓮根 ⭐️⭐️⭐️
赤身のしゃぶしゃぶ ⭐️
中トロの当帰漬け ⭐️
大トロ ⭐️
九絵 ⭐️⭐️
香箱蟹の玉 トマトシャリ ⭐️
穴子 塩 ⭐️
玉子 ⭐️
野菜出汁仕立ての卵スープ
🐟+🌾+🧠=🍣
一言で言うなら、登喜和はまぎれもなく唯一無二だ。ほとんど全ての一貫に、それぞれの小さな工夫がある。
さらに重要なのは、こうした発想が確かな技術と審美眼に裏打ちされていることだ。食材を扱う包丁さばきにせよ、味付けの精密なコントロールにせよ。
本当にアイデアと実力を兼ね備えている。
小林さんは体が大きい方だが、板前での動きはとても軽やかだ。例えばイカを扱うとき、片手に包丁を持ち、まな板に沿って刃を一閃させると、イカは蝉の羽のように薄く、ほとんど透けるほど薄く削がれる。さらに細く刻んだあと、力を込めて叩き“粘り”を出し、繊維を完全にほぐしていく。
口に入れると、まさに神業のような柔らかさ——きめ細かく、ほのかに甘く、舌の上でゆっくりと広がっていく。小さな一片のイカが、小林さんの手にかかれば、地元食材の魅力だけでなく、この技法がもたらす底上げも、決して侮れない。
登喜和の板前において、寿司は魚とシャリの組み合わせだけに留まらない。たっぷりの柑橘や植物的な香りが次元を広げ、調理の力で食材の食感を引き出していく。ここでの“寿司”は、食材と米が重なり合うことで生まれる料理体験に近いのかもしれない。
「潮汕に行ったとき、現地の牛肉しゃぶしゃぶを食べて、帰ってきてから料理にしゃぶしゃぶ要素を少し取り入れたんです」
とはいえ赤身のしゃぶしゃぶも実は繊細で、二方向にさっと浅くくぐらせるだけ、あまり色が変わらないうちに握ってしまう。
「中トロの醤油には当帰も加えています。これも中国を旅行していて学んだことです」
「今年は何度も中国に行くと思いますよ。年の半ばには杭州のレストランと一緒にイベントもやるので」
だから、良い銀賞店というのは、客が何度も通ううちにその成長を見届けられ、次への期待がどんどん積み重なっていく店のことなのだと思う。
🍣鮨 登喜和
💰25,300円++









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